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旅は異なもの

ピッサヌロークの駅は、たくさんの人達が忙しそうに行き交い、
賑わっていた。午後6時、日はとっくに沈み駅の外ではトクトク、
ソンテウ等がさかんに客引きをしていた。
スーツケースを持った私は誰の目にも旅行者。
トクトクの運ちゃんが「百バーツ(300円)」と言う。
冗談じゃない、確かホテルはすぐ近くにあるはず、感じが悪いの
で乗るのは止めた。
そんなやりとりを見ていたサムローのおっちゃんが、こぼれた獲
物をすかさず拾い始める。
「20バーツ」と言いながら「サムローか」と躊躇してる私の
トランクをさっさと積み込んでしまった。絶対逃がさないという
態度。みんな生活がかかっているので必死なのだ。

オンボロ自転車に乳母車をくっつけたようなサムローの座席に
ちょこんと腰掛けて、と、いうよりしゃがんだという方が正しい
かも。自分の姿を想像するだけですごく恥ずかしかったが、そん
な私の気持ちなど全く無視!
おじさんは裸足でグイグイ漕いで大通りに出ていった。
街の中はクリスマスのイルミネーションで華やいでいた。
仏教国タイもクリスマスはクリスマスである。みんな楽しんでいる。
おじさんも自転車のハンドルにピカピカをつけてメリークリスマス
である。そんなサムローの両サイドを車がビュンビュン通リ過ぎか
なり恐かったが、でも5分ほどで目的のホテルに着き、おじさんは、
スーツケースをホテルの階段の上まで持ってくれた。
強引だったけど、けっこういいおじさんだった。

サムローは、現在タイでも田舎に行かないとお目にかかれないので、
これに乗れたことはとても貴重な体験だったと思う。
旅に出ると様々なハプニングや始めての経験に躊躇するが後で考え
るとそれが楽しい想い出に変り、かげがえのない人生の宝物になる。
私が旅を止められないワケはそこにあるのかもと・・・。


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